アーティストインタビュー

協会アーティスト会員のみなさんへのインタビューを掲載いたします。
作品をつくるきっかけや、ご自身のブランドに対する思い、今後について、インタビューさせていただきたいと思います。



[No.4]lapis(ラピス)さん2017.06

[No.3]北村日乃(きたむらかの)さん2017.05

[No.2]
AntiqueHeartかおるさん 2016.01

[No.1]くまのおかあさん(村瀬君子さん)2015.10

 

インタビュー◆Lapis(ラピス)201706

[インタビュー実施日]2016年6月
[場所]ネット上にて



Lapis(ラピス)


アーティストインタビュー◆Lapisさん(あみぐるみ作家・フォトグラファー


異国情緒と歴史の香りあふれる北の街・函館で、ピュアで可憐なあみぐるみを製作しているlapis(ラピス)さん。

Smiling *(スマイリング)というブランド名で、あみぐるみだけではなく、ポストカードやアクセサリー製作など、多岐にわたる活動をしています。

そのコンセプトや作品づくりについて、お聞きしました。

(インタビュー・構成・編集 北山メル)


lapisさんは、生地で動物などの人形を作るぬいぐるみではなく、毛糸やコットン糸などで人形を編んでいくあみぐるみの製作をしていらっしゃいます。

あみぐるみを始めたのはいつ頃からで、きっかけはなんだったのでしょうか。

lapis

2006年頃、当時好きだった雑貨屋さんのネットショップを見ていたら、穴原里映さん(※)のあみぐるみポストカードブックを見つけて、かわいさに感動してしまいました。

それで、自分も作ってみたいと思ったのがきっかけです。

大好きな友だちが日本酒好きで、日本酒を持ったくまのあみぐるみをプレゼントしたいと思って、初めて作りました。

※穴原里映さん;テディベア作家。Ananoというブランドを持ち、ベアのみならず著書製作、雑貨プロデュース、キャラクターデザインなど活躍中。


協会

lapisさんの作品とお酒のつながりは、そんなところにあるんですね!

初めてみみちゃん(lapisさん製作のウサギのあみぐるみ)が協会にやってきたとき、lapisさん自作のワインボトルを首からさげていたんです。

「まぁ、かわいいお顔のあみぐるみさん!ワインが好きなの!? うふふ」と笑わせてもらいました!



◆協会の中の人も何だかかわいいですね(笑)

穴原さんの作品はピュアな表情がグッとくるし、写真絵本などでは小物使いもかわいいですよね。lapisさんが影響を受けたのが非常によくわかります。

プレゼントされた日本酒大好きなお友だちは、どんなリアクションでしたか?


lapis

日本酒大好きな友だちはとっても喜んで、当時乗っていた車に飾ってくれていました。

ブログで紹介もしてくれて、プロフィール画像にも使ってくれました。

lapisさん製作愛らしいあみぐるみたち

◆お友だちはかなり喜ばれたのですね。完成度が高かったということもあるんでしょうね。

みみちゃんとメーくんは、よくぬいぐるみ協会のイベントに参加していますが、誕生のきっかけは何だったんですか?


lapis

初めてあみぐるみを作ったので、自分では上手にできたかなと思っていたのですが、あれから何体も作るようになり、上達してから見たらすごいヨレヨレで、恥ずかしくなってしまいました。

日本酒を飲んで、へべれけになっているようです(笑)

喜んでくれてありがとうって思いました。


みみちゃんとメー君は、ぬいぐるみ協会のイベントに参加させていただくために、いつも作っているサイズより大きめに作りました。

うさぎと羊のあみぐるみがお気に入りだったので、それにしました。

みみちゃんはお酒好きでワイン(フェルト)を持っていて、メー君はカメラ好きでカメラ(レジン)を持っています。

どちらも、私の好きな物なんです。


◆あみぐるみがlapisさんの分身だと思うと、好きなものを持たせるというのは、ごく自然なことですね。

ぬいぐるみ協会のイベントや旅にみみちゃんとメーくんを参加させてみて、どんな感想をお持ちですか?


lapis

自分の好きな物を持たせると、分身感(?)が増しますね!


ぬいぐるみ協会さんのイベントや旅に、みみちゃんとメー君を参加させていただき、自分も楽しんだり、旅に行ったような気持ちになりとてもうれしいです。

たくさんのぬいぐるみさんたちでワイワイしてる様子は、本当にかわいくてワクワクします。

お弁当や小物など、ぬいぐるみ協会さんの作ってくださるかわいいアイテムもいつも楽しみです。

旅については、自分ではなかなか行けない場所や遠い国へも連れてっていただき、ありがたいです!



◆ぬいぐるみやあみぐるみのオーナーさんも一緒にイベントに参加したり、旅をしている気分になるというのは、本当に醍醐味ですよね。

先ほどフェルト製のワインボトルやレジン製のカメラのお話が出ましたが、あみぐるみの靴や、イベント販売のための什器までご自分で作られていますよね。どれもとてもステキなのですが、それらを作るきっかけはなんだったのですか?


lapis

あみぐるみとポストカード用の什器は、ネットで出会った好きな作家さんにオーダーして作っていただいたのですが、折りたたみできるすのこのラックやアクセサリー用什器も欲しくなり、自分でもできそうだったので作ってみたのがきっかけです。


フェルト製のワインボトルは、先ほどもお話したように、日本酒好きの友だちに日本酒の一升瓶を持ったくまさんのあみぐるみを作ってプレゼントしたのがきっかけです。

瓶をどうやって作ろうかと考えた時に、真っ先に浮かんだのがフェルトでした。

あみぐるみは初めてだったので、編み物で瓶を作るという発想はありませんでした。子どもの頃から手芸が好きで、小学2年生の時からフェルトで動物のマスコットを作るのが趣味でした。そのため、すぐに作り方や完成図のイメージができました。

ラベルは、フォトショップで作りました。


レジンを使った製作を始めたきっかけは、2011年にあみぐるみのオーダーを下さった方のお陰なんです。

甥っ子さんにあみぐるみをプレゼントするとのことだったのですが、あみぐるみのお洋服に、甥っ子さんのイニシャルのAを入れてほしいとの注文をいただきました。

私は刺繍ができないので「アルファベットはどうやろう?」と考えた結果、レジンでボタンを作って、それにアルファベットを入れようと思いついたのです。

あみぐるみの目玉ボタンで型を取って作りました。

ちなみにその時のブログ記事はコチラです。

http://lapis777.exblog.jp/14269237/
「あみぐるみ*クラウンをかぶったくまちゃん&ケーキ&レジンボタン♪」(lapisさんの旧ブログ「Smiling * Photo & Handmade」2011.8.4の投稿より)



あみぐるみ製作を始める前、趣味で自分の洋服を作っていた時期がありました。その経験を活かして、あみぐるみにも服を着せたり、着せ替えたりしていました。

数年前ミニチュアのブーツを見かけてから、私のあみぐるみにも靴があったらいいなと思うようになり、自分で作ることにしたのが靴を作るきっかけです。

靴を履くとあみぐるみが自立できるようになったことも、靴製作を手がけてよかったと思う点です。


◆lapisさんご自身の昔からの趣味を活かし、そこに創意工夫を加えて必要なものを製作していったのですね。すばらしいアイディアとチャレンジ精神ですね。

什器製作やあみぐるみの服や靴を製作することにより、あみぐるみ製作そのものや作家活動に、よりプラスになったことはありますか?


lapis

什器や靴は製作を始めて間もないので、プラスになっているかどうかはまだわからないのですが、あみぐるみの服は、最初は販売用のあみぐるみに着せていたワンピースだけでしたが、もっと他にもいろいろ作ってみたくなりました。

函館には、CMや映画などにも使われている遺愛学院遺愛女子中学高等学校というステキな建物があるのですが、そこをバックにあみぐるみを撮影するために、セーラー服を作ったり、観光地にもなっているトラピスチヌ修道院をバックに撮るときには修道女の服を作って撮ったりと、表現の幅が広がったような気がします。


lapisさんのブランド「Smiling *」の遺愛女子中学高校、トラピスチヌ修道院、スキー場のポストカード


協会

lapisさんが協会のお近くに住んでいらっしゃったら、フォト講座を開いてほしいくらい、とてもかわいいお写真ですよね!

lapisさんのお話から地元愛をとても感じるのですが、函館生まれ函館育ちなんですか?

lapis

はい、函館生まれ、函館育ちです。

就職で関東に行く事になり(最初は埼玉)、離れてみて、函館の良さに気付いて函館が好きになり、「たくさんの人に良さを知ってもらいたい!」と思うようになりました。


◆ポストカードを拝見すると、景色・建物とあみぐるみの雰囲気が本当にマッチしているなあと感心しますし、函館愛やこだわりもこちらにしっかりと伝わって、素晴らしい作品だなあと思います。

余談ですが、私は津軽出身で、亡き母は弘前学院聖愛中学高校出身です。聖愛中学高校は、開校当初は遺愛女子中学高校の分校で、のちに姉妹校になりました。遺愛女子中学高校がモデルと言われている『若い人』の著者・石坂洋次郎は弘前出身ですし、遺愛女子中学高校には以前からシンパシーを感じています。


lapis

私の亡くなった母は遺愛女子中学高校出身です!何だかうれしいです。


◆では母同士姉妹校出身なのですね!lapisさんとこんなところでご縁があったとは、私もうれしいです!


lapis

私はひとりっ子だったので、子どもの頃はひとり遊びのように絵を描いたり手芸をしていました。

母は絵が上手で、ハンドメイドも得意でした。

趣味でいろんなジャンルのものを作っていて、あみぐるみや、私の洋服も作ってくれました。

そのためか、私がほしいと思った手芸本などは買い与えてもらえたので、ありがたかったです。


◆lapisさんが今クリエイターとしてご活躍なのは、お母様の影響が大きかったのですね。

母から娘へと受け継がれているあみぐるみ製作ですが、いちばんこだわっているのはどんなところでしょうか?


lapis

動物が好きなので、動物のあみぐるみを作っています。

最初はくまさんとうさぎさんだけだったのですが、もっといろいろな種類を作りたくなり、増やしました。

新しい編み図を考えるのも、複雑な模様を編むのも大変ですが、完成した時は嬉しいです。

あみぐるみの縞模様は、刺繍ではなくなるべく編んで表現するようにしています。

頻繁に糸(色)を変えるので、大変ですが……。



協会

2014年から2015年にかけて、「ぎゅっとしてみる」という、ぬいぐるみについての新聞コラム(全7回)を書かせていただいたんです。

掲載写真にlapisさんのブランド「Smiling *」のあみぐるみ作品を使わせていただいたんですが、掲載後にたくさんの方から作品についての問合せお電話いただきました。

みなさん「かわいらしい」とおっしゃっていたんですよ!


lapisさん製作あみぐるみ掲載コラム



◆作り手が「好き」「楽しい」と思うことは大事ですね。それがお客様や新聞の掲載写真を見た方々にも伝わったんだと思います。

協会のコラム掲載写真にもSmiling *のあみぐるみが使われたということでしたが、ぬいぐるみ協会とのおつきあいは、どういうことから始まったのですか?


lapis

ぬいぐるみ協会との出会いは、Twitterで流れてきた「ぬいぐるみさんのためのお花見パーティ2013」のムービーを拝見したことから始まります。

そのかわいらしい世界に衝撃を受けまして(笑)。

協会のムービーは、いろんなぬいぐるみさんたちが大集合して、みんなでお花見して、お弁当食べたり、わいわい楽しそうにしていて、物語になっているんですよね。

お弁当とか、ムービーに出てくる小物などもすごくかわいくて。

私のあみぐるみさんも、ぜひ参加させていただきたい!と思ったのがきっかけでした。

協会のイベント(パーティやキャンプ)に参加したときのみみちゃん&メー君


私もその頃すでに、自分のあみぐるみを連れてあちこちで写真を撮っていましたが、外で撮る場合は基本的に1ヶ所につき1体、多くても2体でした。

お気に入りの1カットのために何枚も撮って結構な時間がかかるのに、協会のムービーのように沢山のぬいぐるみさんたちだと、本当に大変だと思います。

同じ場所でも、ぬいぐるみさんや小物の向きや位置も変えたり、それも何ヶ所もですしね。

協会

なんだか照れちゃいます(笑)


◆中の人がまたかわいくなってますね(笑)

フォトグラファーでもあるlapisさんだからこそ、わかる労力ですね。

ホストファミリーも、きっといろいろ苦労しながらステキな写真をオーナーへ届けているんでしょうね。


lapis

ホストファミリーさんたちも苦労されてると思います。

いろいろな場所に連れてっていただき、ステキなお写真を撮って下さり、本当にありがたいです!

みみちゃん&メー君は協会の「ぬいぐるみの旅」で国内外を旅している

◆ホストファミリーに支えられて、ぬいぐるみやあみぐるみの旅を提供しているぬいぐるみ協会ですが、Smiling *ブランドでのlapisさん製作のあみぐるみ(みみちゃん、メーくんに限らず)を今後旅に出すとしたら、どんなところに行かせたいですか?またそこでどんなことをさせたいですか?


lapis

今後自作あみぐるみを旅に出すとしたら、遠くてなかなか行けなさそうなところや、近くても、その時期は自分では行けなさそうなところなどが良いですね。

お花畑、桜や紅葉が綺麗なところ、棚田、鍾乳洞、水族館、歴史的な建物など……自分で行きたいところなんですけど(笑)。

自分では思いつかないけれど、ステキなところはもっとたくさんあると思うので、

魅力的なツアーを見つけたら参加したいです!



◆やはり自分の行きたい場所になっちゃいますよね。

 製作活動で、夢やこれからの目標はありますか?


lapis

私の作品を好きで応援して下さっている方やリピーターさんはもちろん、もっとたくさんの方たちに、今度は自分の作品で笑顔になっていただけたらうれしいです。

いろんなことに挑戦して、成長できたらいいなと思っています。

そして夢は、いつか大好きな槇原敬之さんのミュージックビデオに、自分のあみぐるみを使っていただけることです(笑)



◆マッキーに、lapisさんの想いが届くといいですね!

ありがとうございました。



インタビューアー・北山メルより

Smiling *ブランドでさまざまなアーティスト活動をしているlapisさん。

あみぐるみだけでなく、あみぐるみの服や靴、展示用什器、ポストカードなど、いろいろなものを作っていく創意工夫はすばらしいです。

それは、お母様の影響も大きいということがわかりました。

とても大切に作品を作り上げているからこそ、人を惹きつけるものになるのだと思いました。

函館旅行の際は、lapisさんのブランド・Smiling * のポストカードを参考に旅の計画を立て、Smiling * の作品が置かれているショップ訪問をスケジュールの中に入れてみると、楽しいのではないでしょうか。



lapis(ラピス)

函館生まれ・在住。あみぐるみ作家・フォトグラファー。

函館・札幌、また東京などで開催のハンドメイドイベントなどで精力的に活動。

着せ替えのできる愛くるしい作品を愛好するファンも多い。

自身の作品を使って北海道各地の名所・史跡、風景などの写真を撮影。

函館を離れた時期の思いから、故郷のよさを知ってもらうことを胸に撮影を続けている。



▼ブログ

http://smiling1.exblog.jp/

▼Facebook

http://www.facebook.com/smiling1103

▼ホームページ

http://yoursmilingworld.tumblr.com/

▼ネットショップ

https://minne.com/@smiling1

▼委託先

・みかづき工房&ギャラリー・カフェ三日月

・雑貨屋Season

・雑貨のお店 RuRRu*

・モンモランシー(函館国際ホテル内)

・ななえ絵画教室 アップルムーン

・NPO法人日本ぬいぐるみ協会

・CAFEBAR SAINOI

・大沼鶴雅オーベルジュエプィ

▼個展

2005年10月 風景写真展(大沼国際交流プラザにて)

2008年5月 個展「Smiling ~写真と、あみぐるみと、水彩画展~」(Happy Cafe enにて)

2009年6月 個展「Smilng2」(グルメディッシュいっせいにて)

2013年12月 個展「Smiling * 3 -あみぐるみと写真展・春夏秋冬-」(函館国際ホテル1F ギャラリーカリヨンにて)

[動画]https://youtu.be/kt35T8dk1T4

2014年5月 個展「Smiling * 4 -あみぐるみと写真展・春-」(コミュニティ&カフェ「はなはな」)

[動画]https://youtu.be/87FgHSmWlIM

2015年12月 個展「Smiling * 5 -あみぐるみと写真展・春夏秋冬-」(函館国際ホテル1F ギャラリーカリヨンにて)

[動画]https://youtu.be/Gq-Rzcv_rck

そのほか、写真展・ポストカード展などに多数参加。

▼写真掲載誌

2013年2月発売 雑誌「るるぶ函館 大沼'13~'14」

2014年3月発売 雑誌「るるぶ函館 大沼'14~'15」

2014年10月発売 本「函館すてきな雑貨屋さん&カフェかわいいお店めぐり」

2015年 河北新報等11紙 NPO法人日本ぬいぐるみ協会コラム「ぎゅっとしてみる」

2016年3月発売 本「函館・札幌・小樽さんぽ (散歩の達人MOOK)」交通新聞社

2016年11月発売 本「乙女の函館 雑貨屋&カフェさんぽ かわいいお店めぐり」

▼掲載誌

2009年 jam 5月号 アートな時間

2011年 タウン誌「街」


[活動名]lapis(ラピス)

[屋号]Smiling *(2008年5月から)



インタビューアー・北山メル
あみぐるみ、ぬいぐるみ作家。オーガニック素材などにこだわりを持ち製作。オリジナル作品ミランコビッチ君に旅をさせ「ぬいぐるみの旅」を楽しんでいる。
またライター業も手がけている。
NPO法人日本ぬいぐるみ協会アーティスト会員 日本あみぐるみ協会会員
https://www.facebook.com/kiyurakobo