[インタビュー]くまのおかあさん

[インタビュー実施日]2015年10月1日
[場所]アトリエ・チョコット

くまのおかあさん(村瀬公子)

◆テディベアを作り始めたのはいつですか?そのきっかけは?

1994年に、リンダシュピーゲルさんのテディベア作りの本に出会いはじめました。
甥っ子姪っ子に赤ちゃんが生まれ、プレゼントしたことがきっかけです。

◆初めて作られたベアはどんなものでしたか?

本を見ながら、コットンの布地を使って自己流で作ったのが初めてのテディベアでした。その後、素材を扱うお店や、テディベアのイベント等で、モヘアやディスクなどの素材、テディベアの構造を知って、それからテディベアづくりにはまっていきました。

◆くまのおかあさんといえば、大きさや素材が違っても、どの作品もほっこりした癒しのお顔をしているという印象がありますが、このお顔になるまでは、いろいろ変化はあったのでしょうか?最初からこのお顔だったのですか?

作り始めた最初のころは、自分でも「かわいい」と思えないお顔の子もいましたよ。あるとき、拝見した展示会で、とってもたくさんのテディベア作品を見て、「あっ!こうしたらかわいい子ができる!」と何かひらめいたことがあったんです。それが目の大きさだったか、目のつけ位置、耳のつけ位置だったかはもう忘れてしまいましたが、それからは、自分で「かわいい」と納得のいくテディベアを作ることができるようになりましたね。
犬をつくっても、クマのようなお顔をしているねともよく言われます。

協会

あ!それは私も思ったことがあります!白いモヘアのわんちゃんのぬいぐるみを拝見して、あれー。テディベアさんと同じ顔してるー!と思ったことがあります!
「同じ顔」というと、工場で作ったようなイメージがあって、ちょっと微妙にニュアンスが違うんですよね。同じ系統というか、同じ種族さんというか、どの作品をみても「くまのおかあさんのお家の子だ!」と思うんですよね。

うふふ。姉妹とか兄弟とか家族とかですかね。

◆また、くまのおかあさんといえば、いろいろな衣装を着たり、ポーズを取っているベアさんも代表作だと思いますが、ああいった作品を手がけるのは大変ではないですか?

たいへんです。(笑)先日完成させた、駅員さんのベアも、ポーズや帽子、衣装などを作るのに苦労しました。でも、楽しいですよ。ご本人の制服と同じものをベアに着せたのですが、金ボタンが施されていましてね。何でつくろうかしら?といろいろ考えました。帽子も制服も、あそこをこうして、ここは何で作ってと、もう頭の中はいつも大変です。
駅員さんのベアは、ご退職される方からの依頼で、制服を着てまっすぐ立たれた写真を送っていただいてそこから作ったんですが、駅員さんといえば、敬礼のポーズでしょ!?そのポーズで作ろうとお話さしあげて決まったのですが、バランスよく作るのが大変でした。

協会

以前、ゴルフのスイングをしているポーズのベアさんを作られていましたね。あれも大変だったのでは。

あれも大変でしたよ。足の向き、ポーズ、バランスよく見えるように作るのはほんとに大変!

協会

大変とおっしゃっていますけど、なんだかとっても楽しそう。

うふふ。楽しいですね。(笑)

◆いつもどんな思いで作品を作られていますか?

オーダーを受けてつくる作品は、ご依頼主の今までの思いがつまった作品になるわけですから、よい思い出につながるような作品をと思って作っています。

◆協会では初心者さんでも参加OK、数時間でテディベアを完成させるワークショップを開いていただいていますが、そういったお教室、ワークショップも今後も続けていかれますか?

はい。お教室、ワークショップも続けていきますよ。わたしの講座は初心者さんももちろん受講できますよ。

◆くまのおかあさんと知り合って「くまのおとうさん」の存在に気づきました。お会いしたことはありませんが、なかよしご夫婦の様子が、いつも感じられます。おやさしい方ですか?

はい。とってもやさしい人です。遠方のお教室にも「はい!いってらっしゃい!」と気持ちよく送り出してくれ、後押ししてくれるやさしい人です。(うふ)

協会

今日一番の笑顔を見たように思います。

◆夏のあいだじゅう、お山(乗鞍高原)のお家に行かれていらっしゃいましたね。そちらでもお教室開かれていらっしゃるんですよね?

ええ。今年は8月いっぱい、行っていました。テディベア講座を受けたい方のご都合をお聞きして、お教室を開いています。近くのペンションにお泊まりになられて、1泊2日でテディベアを完成させます。よかったら、協会のみなさんでもいらしてくださいね!

協会

ええ!本当ですか!来年の夏は、協会でお山(乗鞍高原)にお泊まり企画をしてもよろしいですか!

はい。ぜひみなさんでいらしてください!

[インタビューを終えて]くまのおかあさんは、その作品から感じ取れる、おやさしい気持ちのあふれるすてきな作家さんでした。お話をうかがって、くまのおとうさん、ご家族のみなさんも、おなじようにおやさしい気持ちで日々すごされている様子が分かり、わたしもとてもやさしい気持ちになれました。

◆くまのおかあさん
[HP]http://kimsbear.cute.coocan.jp/
[ツイッター]@kimsbearkimiko
[facebook]https://www.facebook.com/kumanookaasann